感想
水前寺に「おっくれてるぅーーーーーっっ!!」
と言われそうなほど今更感が漂ってますが、
「イリヤの空、UFOの夏」です。
その4の発売が2003年8月なので、6年越しの読了ですね。
電撃学園RPGをプレイする前に読んでおこう読んでおこうと思いつつ、結局今まで読めていなかったのでした。
本作品は連載物です。
1~4まで読んで一つの作品、という感じがしましたので感想は一つで。
世界や周辺の状況が、完全無欠のハッピーエンドを許さない青春物語。
平凡な中学生浅羽と、人類に残された最終兵器唯一のパイロットイリヤ。
彼らの夏の始まりから終わりまでの物語です。
4巻を読み終わった時に感じる何ともいえない、寂しさを残した清々しさは
「とある飛行士への追憶」を読み終わった時、
あるいは「AIR」最終話を見終わった時、
あるいは「FF10」クリア直後、
そんな感じに近いです。
“UFO”の夏ですので、いわゆる地球防衛軍が活躍というか暗躍するお話です。
不幸なのは「UFOなんて実在するわけない」という常識が支配する世界でのお話だった、ということ。
結局、イリヤを追い詰めたのは”宇宙人”ではなく”地球人”だったというお話。
この作品には、「榎本」という主人公、ヒロインとは違った視点のキーマンが存在します。
榎本は、浅羽の理解者で、イリヤの理解者で、でも両者の味方ではありません。
彼の台詞はところどころ特徴的で、印象深いです。
「おれが思うにだな、人類にとってのUFOは、テレビショッピングの健康器具みたいなもんだったんだよ」
「ー(中略)ー
それと一緒だよ。UFOが攻めてきて一致団結できるくらいなら、人類は、そんなもん攻めてこなくたってとっくの昔にダンケツしてたはずなんだよ」
『イリヤの空、UFOの夏』その4 pp.255-256より
今の地球に、常識外の危機が訪れたとしたら、人類はダンケツできるのか。
そんな、考えても仕方のないことを少し考えてしまう作品でした。